ワイマラナーの特徴
ワイマラナーはその昔、貴族が猟を楽しむ際の狩猟犬として作り出された犬種です。
嗅覚がとても優れていて、大きなものだけではなく、小動物でも上手に狩ることができました。
高貴な富裕層でなければ飼うことができず、そのため、繁殖もドイツ内、しかも富裕層の中で厳重に管理され、他国に出ることはありませんでした。
やがてアメリカの狩猟家の粘り強い交渉によってアメリカでワイマラナーの繁殖が行われ、ケンネルクラブにも登録がされたという経緯のある幻と言われた犬種でした。
グレーの毛色のそのボディはとても筋肉質で、美しい容姿をしています。
アメリカでは15cmの位置で断尾する習慣がありますが、ドイツをはじめ、断尾を禁止している国もあります。
短毛な犬種ですが、まれにロングヘアーもおり、この場合はアメリカでも断尾をしません。
ロングヘアーと言っても長毛と言えるほどではありません。
また、ワイマラナーには指の間に水かきがあるという特徴があり、泳ぎを得意としています。
中には遊びや運動の中で水かきが裂けてケガをする場合がありますので注意が必要です。
狼爪がある個体は、成長するにしたがって狼爪も大きくなってしまうため、生まれて間もなく切り落としてしまいます。
可愛そうに感じますが、これがワイマラナーの足を守るためにはとても大切なことなのです。
ワイマラナーの原産地 | ドイツ | |
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ワイマラナーの性格 |
日ごろは穏やかな性格をしていますが、必要な時にはとても勇敢な一面を見せます。
非常に頭がよく、状況判断をする能力に長けています。
飼い主にはとても従順ですが、本来活発な性質を持ちますので、時にはしゃぎすぎることもあり、小さな子供がいる家庭には不向きと言えます。
神経質で警戒心も強いので、番犬向きですが、コントロールがきかなくなると事故につながります。
分離不安や狩猟犬としての性質の攻撃性もありますので、子犬の頃にしっかりとしたしつけができなければ、専門のドッグトレーナーにトレーニングを依頼しなければいけません。 |
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ワイマラナーの日常の管理 | ワイマラナーはかなりの運動量が必要な犬種です。特に子犬の頃はパワーをもてあましていますので、1日2時間以上は運動に時間をとりたいものです。
ですが、散歩だけで朝夕それぞれ1時間以上の時間を咲くことができない場合は、アジリティなどのドッグスポーツをしたり、ドッグランで自由に運動させてあげることもいいでしょう。
運動不足でストレスをためると破壊行動や様々な問題行動がでてきますので、散歩のほかにもゲーム性のある運動が必要です。 |
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ワイマラナーの健康管理 | ワイマラナーは胃捻転を起こしやすいので、食事のあとの運動は控えましょう。
かなりの運動量が必要ですが、できれば空腹時に散歩をさせるようにしなければ、胃捻転を起こし、気づかずにいると最悪の結果を招いてしまいます。
大型犬に多い股関節形成不全も例外ではありませんし、そのほかにも白内障や眼瞼内反症を起こしやすい犬種でもありますので注意が必要です。 |
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耐寒性 | 運動 | 手入れ |
弱い | 60分×2回
(ダッシュ) |
簡単
(獣毛ブラシ) |
ワイマラナーはブリーダーから
ワイマラナーを飼いたい場合、ブリーダーから購入するのが望ましいです。
とても健康管理の難しい犬種ですので、ペットショップで販売されている個体は健康面に不安があります。
ブリーダーだと環境が整っていますし、ワイマラナーに対しての知識もある状態で繁殖していますので、ペットショップで購入するより安心です。
また、ブリーダーでもネット販売している業者が数多くありますが、見学OKで実際に子犬を見て購入できるブリーダーを選びましょう。
里親募集などで成犬のワイマラナーを迎える場合でも、実際に見て、どんな環境で飼育されていたのか、どうして手放すのか、躾はきちんとできているのかを確認してから迎える必要があります。
ワイマラナーを飼う時に気をつけたい病気
股関節形成不全
股関節形成不全は大型犬に多い関節の病気で、ワイマラナーも例外ではありません。
健康管理がしっかりとできているブリーダーから購入するのはもちろんのこと、飼いはじめてからも歩き方などに変化がないか注意をする必要があります。
白内障
ワイマラナーは眼疾患になりやすく、白内障もその中の一つです。
目の濁りや動きがきこちないなど、目が見えにくくなっている様子はないか、日ごろからチェックする必要があります。