犬のカンピロバクター感染症は、細菌性腸炎の一つです。他にも様々な細菌によって腸炎が起こりますが、犬の腸炎を誘発する原因菌として多いのは、カンピロバクターと言われています。
カンピロバクターの主な症状
犬だけではなく、猫やニワトリ、牛などもカンピロバクター感染症にかかります。犬がかかった場合は、特に何の症状も見られないことが少なくないでしょう。症状が現れても、次のような軽度のものがほとんどです。
- 下痢
- 食欲低下
- 腹痛
- 脱水症状
- 出血(稀に見られることがあります)
特に子犬がなりやすく、ペットショップから自宅に迎えてから1週間ほどの期間に起こる子犬の下痢症状では、カンピロバクター感染症によるものが多いです。
飼い主も要注意
カンピロバクター感染症は、人も発症します。犬の排泄物から飼い主にうつることもあるため、排泄物の処理後は丁寧な手洗いが必要になります。人が発症した場合、発熱や腹痛、下痢、嘔吐などの症状が現れます。
カンピロバクターの原因
カンピロバクター感染症は、犬の腸にカンピロバクター菌という細菌が感染し炎症を起こします。この菌は少量だけでも、感染・発症してしまうので、充分に注意しなければなりません。
生ゴミを漁ったり、道に落ちているものや古いドライフードを舐めたりするとカンピロバクター菌に感染します。また、カンピロバクター感染症にかかっている排泄物を舐めることでも感染するので気をつけましょう。
カンピロバクターの治療法
犬がカンピロバクター感染症にかかっていても、無症状の場合は特に治療の必要はなく、経過観察のみで自然に治るでしょう。下痢などの症状が見られる場合は、抗生剤投与などの治療が行われます。感染の程度によっては、治療が数週間に及ぶこともあります。