疥癬症(かいせんしょう)は、ヒゼンダニという寄生虫が犬に寄生して起こる皮膚病の一つです。発症すると、強い痒みを伴い、重症化した場合には全身に広がります。犬自身それが相当なストレスとなり、全身状態が悪くなってしまうことも少なくありません。
疥癬症の主な症状
疥癬症にかかると、次のような症状が見られます。激烈な痒みが、大きな特徴と言えるでしょう。
- 激しい痒み
- 脱毛
- 皮膚に発疹ができる
- かさぶたができる
- フケが多くなる
症状の出始めは、目や耳の周りなどに発疹ができます。強い痒みと共に、次第に患部が広がっていきます。犬が掻くことで皮膚が荒れて症状が悪化し、二次感染が起きる場合もあります。
疥癬症の飼い主も要注意
この疥癬症は人間にもうつるため、飼い主も充分な注意が必要です。人間の場合、点状の紅斑ができて、強い痒みが出ます。
疥癬症の原因
疥癬症は、ヒゼンダニの寄生が原因です。ヒゼンダニに感染している他の動物と接触することで、うつります。そのため、愛犬をそのような動物に近づけないように気をつけましょう。また、多頭飼いをしている家庭では、犬同士で同じタオルやブラシなどを共用するのは止めましょう。
疥癬症の治療法
疥癬症の治療法としては、薬物療法が行われます。まずは、ヒゼンダニを駆除する必要があるので、スプレータイプまたはスポットタイプの外用薬を塗ったり、内服薬を投与したりします。場合によっては、薬浴を行うこともあります。加えて、細菌などによる二次感染が認められれば、抗生剤の投与もしなければなりません。
ケア・予防法
疥癬症の治療を受けている間は再発防止のため、犬の手入れに使った道具やハウスの中などは全てこまめに熱湯消毒するようにしましょう。飼い主も愛犬に直接触れたり、ブラシなどを素手で持つなどしないよう注意してください。