犬の耳ダニは、耳の中に耳ダニが寄生することで起こります。
痒み止めを使っても、耳ダニを駆除しなければ根本的な治療にもなりません。
全ての耳ダニが駆除できるまで、根気強い治療が必要です。
耳ダニの主な症状
一番の症状は、激しい痒みです。
頭を振り、悲痛な声を上げながら耳を掻き続けます。
耳の中にはベトベトした黒い耳垢が出るようになります。
掻き崩して耳血腫になる場合もありますので早めに治療しなければいけません。
また、外耳炎の原因にもなります。
とにかく犬にとっては辛い症状で、重症化すると耳だけではなく、耳の周りや首の周辺まで症状が広がります。
耳ダニの原因
原因は、ミミゼンダニという耳ダニが原因で起こります。
ほとんどが、耳ダニに感染している犬との接触で起こります。
耳の中に寄生した耳ダニは、耳垢や体液を吸って成長し、耳の中に卵を産みつけます。
孵化した耳ダニが同じ事を繰り返すため、治療しなければいつまでも耳の中で増え続け、犬が激しい痒みから、相当なストレスをためることになります。
耳ダニの治療と予防
耳の中を顕微鏡で見ると、ダニが確認できます。
まず耳ダニの餌となる耳垢を取り除いて耳の中を洗浄します。
更に、ダニを駆除する効果のある点耳薬や塗り薬を使います。
二次感染や炎症を起こしている場合は、それに合った治療も併せて行われます。
複数頭犬を飼育している場合、他の犬に感染していないか調べ、していなかった場合は、耳ダニに感染している犬と接触させないようにしなければいけません。
治療は全ての耳ダニがいなくなったことが確認できるまで終わりません。
薬は卵には効かないので、孵化のタイミングを見て長期になる可能性があることを覚悟しておきましょう。
予防は、耳ダニに感染している犬との接触を避ける他はありません。
耳ダニだった!愛犬の耳ダニ体験談
中学生の時に、父親が親戚から雑種の子犬をもらってきました。
犬を飼うことは夢だったので嬉しくて、毎朝の散歩は自分の役目になりました。
雑種ですが、少しチワワの血が濃く出ているせいか、お転婆な性格だというところが特に可愛らしいと思っています。
普段は室内で暮らしていますが、散歩に行くと雑草が生えている公園の中に入り込むので、フィラリア予防などはしっかりしていました。
まさかの耳ダニ!
ある時、家の床に敷いてある絨毯に耳をこすりつけるようなそぶりを何度も見せるので、痒いのかと思って耳の中を見てみました。
しかし特に気になったところはなかったので気のせいだろうと思いましたが、その後も耳を前足でひっかいたりする行動が増えたので心配になり、獣医師に診察してもらうことにしました。
そうしたら耳に耳ダニが住んでいたといわれて驚きました。
耳ダニの治療
耳の中から取り出した耳ダニを見せてもらったら、本当に小さい茶色の虫で、これが10匹くらい住み着いていたということでした。
動物病院で耳の中を洗浄してもらいましたが、愛犬はそれがとても嫌だったようで、帰りはとても疲れた顔をしていました。
洗浄したけれど、また発生する可能性があるから塗り薬を処方されました。
散歩から帰ってきたときに塗り薬を塗ることにしたら、よほど耳を触られることが嫌なようで、逃げ出そうとします。
「耳」という言葉を言うだけで、嫌そうな表情をするので、耳を洗浄されたのがかなり嫌だったようです。
何とか塗り薬を塗りましたが、その後も耳を絨毯にこすりつけるような仕草をしたので、再び獣医師に診察してもらいました。
耳ダニの治療は根気よく
診察の結果、以前より耳ダニの数は減っていたものの、また完全に駆除できてはいませんでした。
繁殖能力が高いこともあり、一度の洗浄でしっかり駆除できていなかったようです。
耳の中や周辺の毛が長いと耳ダニが住みやすいということで、それからはペット専用のヘアカットにこまめに連れていくようにしました。
おかげであれから耳ダニは発生していないので安心しています。
※耳ダニの治療は成虫に有効で、卵には効かないため、卵の孵化にあわせ、数回の洗浄と治療が必要になります。