扁平上皮がん は悪性腫瘍で、がんと気づかず、ただの傷や皮膚病と思われがちです。
がんと言っても、犬の年齢や症状によって命に別状があるかどうかはまちまちになります。
扁平上皮がん の主な症状
扁平上皮がんができる場所によって、様々な症状が現れます。
カリフラワー状になったしこり、赤いしこりが口腔内や皮膚に現れる事もあれば、まったくしこりができないこともあります。
また、原因は明らかになっていません。
皮膚
- 皮膚の脱毛(腹部、四肢、陰嚢、爪の周囲)
- ただれ、びらん、潰瘍
口腔内
- ただれ、出血、潰瘍
口腔内などの粘膜にできる扁平上皮がんは進行が早く、リンパ節への転移も多い場所です。
扁平上皮がんの治療と予防
扁平上皮がんと診断されたら、手術により、幹部とその周囲を切除します。
手術が不可能な場合は、人間と同じく、放射線治療、化学療法が行われます。
予防は日頃から健康チェックをし、しこりなどがないか注意しましょう。普段ないところにしこりができていたら、早めに獣医の診察を受けましょう。
扁平上皮がん・愛犬チワワの闘病生活
小さい頃からペットを飼うのが夢でしたが、両親は子どもにはペットの世話は十分にできないから駄目だと言って反対しました。
そのときは悲しかったのですが、私が高校生になると、そろそろペットを飼ってもいいという許可がでました。
ちゃんと世話をすることを約束して、小型犬のチワワを飼うことにしました。
短毛なので室内で飼っても毛が散らばっても掃除しやすいですし、鳴き声も小さいので周囲に迷惑がかからないと思ったからです。
定期的な健康診断で元気だった愛犬
毎朝散歩に行くことを日課にして、寝るときはいつも一緒のベッドで寝ました。
まるで妹のようにかわいがっていたので、どこへ行くときも一緒にいました。
生まれて1か月のことから飼い始め、10年を過ぎると犬は人間よりも早く年を取るので、もう高齢の部類になることを知っていました。
そこでかかりつけの獣医師に相談して、食事のアドバイスをもらったり、定期的な検診は欠かさないようにしました。
おかげで10歳を過ぎるまでずっと健康だったので、これからもっと長生きをしてもらいたいと考えました。
口腔内に扁平上皮がん発覚
しかし13歳を過ぎた頃から、口臭が悪化したので、もしかしたら内蔵に病気があるのではないかと精密検査をしてもらうことにしました。
検査の結果、口の中に腫瘍ができていることがわかりました。
扁平上皮がんです。
犬の扁平上皮がんは、人間の食べ物を食べることが多くなったことなどから珍しくない病気だとはわかっていましたが、告知されたときはかなりショックでした。
最近食欲がなくなっていたのも、口腔内に扁平上皮がんができ、ただれていたことが原因だとわかりました。
高齢の部類になっているので手術は負担が大きいと言われたため、薬物治療しかできないことがわかりました。
扁平上皮がんのため食べられず
扁平上皮がん口の中にできていてただれの痛みから、愛犬は自分で物が食べられなくなったので、流動食として口から管を通すことにしました。
みるみるうちに痩せていくのを見るのはつらくてしょうがありませんでした。
でも愛犬は痩せているのに、散歩の時間になると起き上がろうと必死の様子を見せるので、その健気さに涙がでました。
扁平上皮がんは進行が早いことで知られていますが、幸いまだリンパ節への転移は確認されておらず、食欲がないためにやせ細り、筋力も落ちてしまいましたが、今も家族と一緒に愛犬は扁平上皮がんと戦っています。
闘病しながら毎日笑顔を見せてくれる愛犬。
この小さな小さな命が、1日でも永らえますように。