母犬は母性本能から誰に教わったわけでもなく、子犬の世話を甲斐甲斐しく行います。
一方で、子犬に母乳を与えることもせずに、育児放棄する母犬がいることも事実です。
子犬の世話に使う物
子犬が生まれたら、どこで母犬に育児をさせるのか、どこで飼育していくのかをあらかじめ決めておかなければいけません。
母犬と過ごせるスペースが充分あるサークルやケージ、タオルなども必要ですが、子犬の細い爪が引っかからない素材のものを用意しましょう。
生まれたばかりでは使用することはありませんが、フード用、水用の食器も用意しておきましょう。
清浄綿もあるといいでしょう。
寝て飲んで大きくなる
生後間もない子犬は寝ているか母乳を飲んでいるかのどちらかです。
母乳を飲んでスクスクと育ちますので、毎日体重を測定して成長記録をつけましょう。
体重の増加が芳しくない場合、他の子犬の前に母乳を飲ませ、その後に他の子にも飲ませるようにします。
臍の尾
気になるのはいつ臍の尾がとれるかということです。
多くは生後2~3日で自然に取れますが、取れないからと言って、無理に引っ張ることは絶対やめましょう。
育児放棄
犬は誰に教わるわけでもなく、けなげに育児をしますが、中には育児放棄をしてしまう母犬もいます。
全く子犬に興味を示さず、母乳を与えることもなく、排泄の世話もしません。
こうなると、飼い主が育児をしなければいけません。
哺乳瓶でミルクを与えますが、一度に飲める量もわずかですので、数時間おきにミルクを与えなければいけません。
飲ませ終わったら股間と肛門を濡らしたガーゼなどでチョンチョンと刺激し、排泄を促します。
この時に大事なのはやはり成長記録です。
毎日体重を測定することで、ミルクが足りているかどうか判断しましょう。
離乳食
生後25日前後で小さな歯が生え始め、母犬が授乳を嫌がるようになります。
子犬の動きも活発になり、兄弟同士でジャレあったりするようになります。
この時期に徐々に母乳から離乳食へと移行していきます。
高タンパク・高カロリー食
子犬が成長するうえで、たくさんのタンパク質が必要です。
理想として、高タンパク、高カロリーで消化の良いフードです。
添加物のない幼犬用フードがいいでしょう。
最初は濃いめのミルクでドロドロにふやかした物を与えます。
最初から上手には食べられません。
指にフードをつけ、口元にちょんちょんとつけ、食べ物であることを教えてあげましょう。
食器から食べるのにはちょっと時間がかかるかもしれませんが、焦らずに取り組みましょう。
徐々に母乳の割合が少なくなり、やがて完全に離乳食に移行します。
絶対ダメ!
フードをふやかしたり、全部食べるわけでもないのに離乳食を作るのは面倒。
そんな飼い主も中にはいるかもしれません。
味付けが薄くできているからと、人間用のベビーフードで代用する人も中にはいるようです。
でも、これは絶対にやってはいけません。
犬には与えてはいけない食材があります。
玉ねぎなどがよく知られていますが、ベビーフードにも材料として使われている物もあります。
少量だから良いというものでもありません。
子犬の体重を考えると、我々には少量と感じる量でも絶対に与えてはいけないということが分るでしょう。